2019年10月05日

サンカの出てくる小説

ほんの少し昔まで、「サンカ」と呼ばれる、日本の社会システムに属さない人々が住んでいました。漂泊の民、山の民とも言われ、サンカという呼名は、日本人=定地人が勝手に付けた名称です(日本人という概念も庶民には明治以降からで、江戸時代までは武蔵とか相模の"国"の者といった感じでしたが)。

定住せず何百キロも山々を巡り、狩猟採集によって生活し、箕籠など作っては村々を訪れることもあったようです。戦後、徹底的に戸籍管理され、流浪の民サンカは日本から消えてしまいます‥。

彼等がどんな暮らしをしてたのか、今では想像するのも難しいですが、小説の中に出てくるサンカで少しその姿が垣間見られます。

BGMに「姫神せんせいしょん」や喜多郎を流しながらサンカ小説を読むとトリップできます。


●サンカの民を追って 山窩小説傑作選 - 岡本綺堂他
まだサンカの人々がギリギリ存在していた頃の作家たちの短編集です。


●春秋山伏記 - 藤沢周平
藤沢作品には珍しく、山伏と村人たちのふれあいを描いた大人の昔話的小説で、山の民も関わってきます。


●鷲の唄 - 椋鳩十
サンカ小説として有名ですが絶版のようです。厳しい漂泊の暮らしを描いています。





水光る - 姫神せんせいしょん



posted by Kadan at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 本紹介
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