2023年03月10日

終わりが来ました

40年続いた「タモリ倶楽部」がついに3月末で終了します。

最近でも、ダム放水大賞、書店ブックカバー掛け祭り、カップ焼きそばの湯切り選手権などのマニアックな企画は、凡庸な他番組とは一線を画してましたし、みうらじゅんや泉麻人など80年代サブカル(今のアニメやゲーム、声優、地下アイドルなどとは別系統)色の強い通好みの企画は、まさに趣味の一致で楽しませてもらいました。また、他の番組には出ないミュージシャンや大物俳優の素顔が見られた稀有な番組でした。

名コーナー「空耳アワー」が名作アワードを年1.2回やる程度で、休止状態のままだったのも終わりが近かったからかもしれません。もうこういった、くだらなく、万人向けでない孤高のこだわり番組は、今の"F1層がどうだM1層が見ない"、など変な視聴率調査に惑わされるテレビからは登場しないでしょう。


Short Shorts - The Royal Teens


posted by Kadan at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2023年02月20日

大正浪漫の風景

景気が良いと文化も花開きます。第一次世界大戦の軍需景気などにより、流通、工業、そして情報が発展し、大正デモクラシーと呼ばれる自由主義や社会主義思想、平和主義運動も起こります。そんなそれまでと違う新しい文化が大正時代に起こり、大正浪漫と呼ばれました。

ラジオやレコード、雑誌、洋食といった新しいものが次々と誕生し、私の好きなアール・デコ、和モダン、童画、高畠華宵、江戸川乱歩など魅力的なキーワードも大正時代と重なります。大正は15年と非常に短い時代で、末期には不景気や大震災などで不安定な時代になり、昭和初期のエログロナンセンス時代に向かいます。

そんな大正時代の貴重なフィルム映像をAIでカラー化したものを紹介します。色が着くだけでモノクロよりも大きく距離が縮まります。


- AIによるカラー化した1913~1915年の東京の光景 -
posted by Kadan at 01:19| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年11月28日

シスコ・パラダイス

塔本シスコという画家がいました。48歳の時に倒れた後独学で絵を描くようになり、自宅団地の四畳半の一室をアトリエにして家族や動植物、想い出の風景を描き、2005年91歳で生涯を閉じました。

その作風は強烈で、一度観たものの心を動かします。美術教育を受けた者が囚われる、空間や陰影、対比など全く関係なく、気持ちのおもむくままに描くその世界は、土着的で郷愁ある日本的世界とアンダーグラウンドな異界をカオス化したような、幻惑すら感じるある種の天国です。

eoegaku.jpg
絵を描く私/(c)塔本シスコ

miano.jpg
ミアのケッコンシキ/(c)塔本シスコ

sakurajima.jpg
桜島/(c)塔本シスコ

yagai.jpg
野外彫刻展を見に行く/(c)塔本シスコ

maeda.jpg
前田館長と記念写真/(c)塔本シスコ



jinseienikki.jpg
塔本シスコ シスコ・パラダイス: かかずにはいられない! 人生絵日記/国書刊行会


posted by Kadan at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年09月21日

うねりだすゴッホの絵


精神病の療養中に描かれたゴッホの「星月夜」は、渦巻く空に歪む杉が印象的な名画ですが、この映像を観るとより一層この絵の魅力が高まります。

スマホでなくPCのYouTube上でシアターモードやフルスクリーンなど大きな画面で観るとより迫力があります。

関連記事
カラパイア
● 「ゴッホの名画「星月夜」をさらに楽しむ方法。錯視動画を見た後に鑑賞すると、不思議な世界へいざなわれる」
https://karapaia.com/archives/52316128.html

● 「約86%の人に見える、黒い穴が広がっていくように見える錯視画像」
https://karapaia.com/archives/52313212.html


posted by Kadan at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年08月10日

憧れのサマー・オブ・ラブ

サマー・オブ・ラブと呼ばれた1967年の夏は、夢見るような憧れの時代です。60年代後半に青春時代を過ごせた方が本当に羨ましい。もちろん、中流階級白人大学生で本場サンフランシスコのヒッピー文化体験がベストですが、年々経済成長し、リアルタイムでビートルズの新曲が聴けて、サイケでフラワーな文化を体験でき、アングラ演劇が勃興した昭和元禄時代の日本の大学生も羨ましいです。

タイムマシンがあったら、江戸の文化文政時代、大正浪漫時代、そしてこ1960年代後半が行きたいベスト3です。憧れの1967年の気分に浸れる名曲をどうぞ。

● Lucy in the Sky with Diamonds - The Beatles


● Somebody To Love - Jefferson Airplane


● Let's Go to San Francisco - The Flower Pot Men


参照記事: uDiscovermusic日本版より「サマー・オブ・ラブとは何だったのか?:革命を巻き起こした1967年の夏とビートルズの傑作」
https://www.udiscovermusic.jp/stories/summer-of-love-1967

hr.gif


+ELPH+ studioのサイト全体を整理し、日本の宿・日本の銘菓の情報を更新しました。WallPaper/壁紙は、サイズが多様化しているため、MacbookのRetinaディスプレイなど高品質モニタのメイン解像度WQXGA(2560x1600)とiPhoneのメイン解像度(2532x1170 & 2340x1080)のみに整理しました。

elphbanner234.jpg



posted by Kadan at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年07月31日

怖いAI版「おやすみなさいおつきさま」

アメリカで1947年に、日本でも1979年に発行されたロングセラー児童書「おやすみなさいおつきさま」の世界をAIで生成した画像が強烈なものになっています。

アート性の高いAI画像生成ツール『Midjourney』に物語のストーリーを入力、そこから自動で生成させた画像なのですが、その世界は、昔ハマったペヨトル工房の「夜想」を見るようです…。

本来の、「おやすみなさいおつきさま」は、子うさぎが部屋のものから音や景色にまで「おやすみなさい」と言いながら暗くなって眠りにつく、という子供の寝かしつけの定番の児童書ですが、AI版「おやすみなさいおつきさま」は、子供にトラウマを植え付けるほど怖い世界になっています。



詳細記事:カラパイアより
「子供用寝かしつけ絵本の挿絵をAIで生成したら、悪夢で3日3晩うなされるレベルのホラー作品に」
https://karapaia.com/archives/52314731.html?utm_source=twitter.com


posted by Kadan at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年06月17日

スケールの凄さが頭を無にする

人の生活の中でだと、”これは遠いな”とか”大きいな”とある程度頭の中でスケール=規模を認識できますが、マクロ、ミクロの世界だとあまりにもスケールが凄すぎて頭が無になります。


「星の大きさを比較」
宇宙の途方もなさに思考が止まってしまいます。地球に対しての太陽の大きさ、その太陽がちっぽけに見れるベテルギウス、そして星雲、その星雲すら一つの点になってしまう銀河団。何も考えずボーッと見るのがいいです。



「地球に直径400kmの隕石が衝突したら」
400kmの隕石が地球に衝突した場合の衝撃も思考が止まってしまいます。大地震、核爆発の惨事は思考内で処理できますが、ここまでくると限度を超え、恐怖という概念すら消えます。



「Infinite zoom: the inner universe」
内なる宇宙、ミクロの世界。宇宙と同じくあまりの途方もなさに思考が止まってしまいます。別の映像でミクロを突き詰めると宇宙になってしまうものがありますが、妙に納得できてしまいます。


posted by Kadan at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年05月20日

Dall・E 2の絵

bking.jpg
「ハンバーガーを手にするバーガーキングの油絵の肖像画」

文章から画像を生成できるAIの最新バージョン「Dall・E 2」が4月に発表されました。自然言語処理と画像生成を組み合わせ、与えられた文章から自動でイラストや写真を生成します。上は「ハンバーガーを手にするバーガーキングの油絵の肖像画」。下は「宇宙飛行士」「馬に乗る」「写実的なスタイルで」といった文から生成された画像です。

uma.jpg


また、既存の絵からバリエーションを生み出すこともできるようで、名画フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」やスーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のDall-E 2バージョンが複数見ることもできます。

ただ、クオリティも高く興味深いものでAIの進化の凄さを実感できますが、生成された画にはなんというか心に響くものが感じられず、人間の心の奥行きは表現できないようです。

● DALL・E: Creating Images from Text
https://openai.com/dall-e-2/

参照記事
● カラパイア
「ハンバーガーを手にするバーガーキングの油絵の肖像画」
https://karapaia.com/archives/52312269.html?utm_source=twitter.com

● Gigazine
「入力した文字情報から画像を生み出す「DALL・E」の高解像度・低レイテンシ版「DALL・E 2」登場」
https://gigazine.net/news/20220407-dall-e-2/



posted by Kadan at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2022年02月15日

モノクロームフォトの魅力

モノクロームの古い写真を見るとなんとも言えない気持ちになります。生まれる前でまったくその光景を知らないのに懐かしさを感じたり喪失感すら覚えたりします。

風景に温かみがあった時代というのもあるのでしょう、また色がない分失われたものへの郷愁が強く湧くのかもしれません。その時代の一瞬を切り取った作品には観るものに何かしらの感慨をもたらしてくれます。

koenjicafe_400_286.jpg

● 警察官であり写真家である石川光陽による戦前の「高円寺のカフェー街」。アールデコ風のモダンなカフェの奥に茅葺の家があって別天地のような戦前の高円寺です。
hr.gif

morikawa_400_280.jpg

● 近代写真の生みの親、木村伊兵衛の有名な作品「本郷森川町」。まるでセットのような街並みです。木々と家々が調和した古き良き東京の風景です。
hr.gif

kyotoasahi_300_356.jpg

● 写真雑誌「アサヒカメラ」1940年の入選作品です。京都の農村風景のようですが、小川、木橋、茅葺き屋根、おかっぱ頭の女の子。童謡の中のふるさと日本の風景です。


posted by Kadan at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報

2021年09月16日

さみしくなる日本の風景

日本は都心部の一部や観光地など人が集まるところは綺麗になっていますが、ほとんどの街並み風景はどんどんさみしく寂れ続けています。

二村高史/青春出版社による「定点写真でめぐる東京と日本の町並み」という本は、前のページに2019年現在、次ページに70年代から90年代のほぼ同じ位置の写真=定点観測による街並みの変化がわかりやすく比較できる本になっています。地方都市の駅前通りには個人商店がひしめき、街道沿いには宿場町的世界が残っていた風景はことごとく消え、空き地や駐車場、レオパレスなアパートに変貌した現在日本のさみしい風景が記録されています。

著者にはそういった意識はないのでしょうが、行ってみたくなるような地方の風景がことごとく”人の通り道”ではなくなっています。整備され電柱地中化し綺麗になった観光地の裏にはそういった圧倒的に虚しい風景が広がっています。

tokumaru2019.jpg
板橋区大門地区2019

tokumaru1992.jpg
板橋区大門地区1992


kukishi2019.jpg
久喜市(旧栗橋宿)2019

kukishi1992.jpg
久喜市(旧栗橋宿)1992


teitenshasin.jpg
「定点写真でめぐる東京と日本の町並み」二村高史/青春出版社



posted by Kadan at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | こだわり情報