2015年04月25日

メタボリズムホテル

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1960年代、日本の若手建築家が夢見た建築運動「メタボリズム」。時代や環境に合わせ柔軟に可変、増築できる建築、そして都市を目指す壮大で斬新なものでした。

丹下健三の「東京計画 1960」(上の画像)がもし実現されていたら、今とはまったく違った東京になっていたでしょう。しかし現実は、無秩序にそして調和なく東京は発展し、この思想は結局一時代のものとなってしまいました。老朽化で話題になっている「中銀カプセルタワービル」もカプセルごと交換しながら”新陳代謝”するはずが、一度も交換がないまま、いたるところ老朽し住み続けることが困難な状況になっています。

そんな中、いまだ現役でメタボリズムの世界を味わえるホテルがあります。自然に包まれた場所では、本来は景観に溶け込む木造の日本家屋の旅館が私の好みですが、悲しい無個性なビル型宴会ホテルとは違う、異空間を味わえるメタボリズムホテルは、ちょっと行ってみたい気持ちになります。


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(c)佐渡グランドホテル

●佐渡グランドホテル
http://www.sadogh.grrr.jp


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(c) 新建築写真部

●東光園
http://www.toukouen.com


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2015年03月28日

横浜山手周辺の桜

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もうすぐ桜の季節です。私の住む横浜市中区も桜の名所がたくさんあるので、オススメの桜名所をGoogleマップでいくつか紹介したいと思います。これからの季節、横浜散策はなかなかいいものです。

●汽車道
桜木町駅からワールドポーターズや赤レンガに向かう引込線跡の遊歩道「汽車道」は、入り江の中を通る、いかにも横浜な散歩道です。赤レンガまで行ったら、そのまま遊歩道で山下公園まで歩くのもいいです。



●元町公園
元町の端から貝殻坂を上がった先にある公園です。観光としての山手の中心にあり、のんびり洋館めぐりをして外人墓地を通り、港の見える丘公園への散歩が定番です。


- こちらはドライブ向け -

●根岸森林公園
広大な芝生があり、のんびり時間を過ごせます。日本初の横浜競馬場跡も見応えあります。荒井由実時代のユーミンファンなら帰りに「ドルフィン」に寄ってソーダ水を飲むのもいい思い出になるでしょう。


●本牧通り
山手警察から間門まで2km近く桜並木が続きます。広い車道、歩道の通りは開放的ば桜並木を楽しめます。横に伸びる三渓園通りも昔ながらの桜並木があり、時間があれば三渓園に行くのもお薦めです。



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2015年02月03日

寛大な光明寺

鎌倉には寺社がたくさんあります。鶴岡八幡宮、長谷寺、円覚寺、建長寺、明月院、銭洗弁天などなど有名ですが、1日で巡るのはなかなか難しいでしょう。

そんなたくさんの寺社の中で、交通の便があまりよくないため、つい候補から外してしまう寺に「光明寺」があります。浄土宗関東総本山で、山門は鶴岡八幡宮から移築した弘化4年(1847年)頃の建築、本堂は、元禄11年(1698年)の建立で重要文化財に指定されている古刹です。

ここは、他のメジャーな寺が拝観料や駐車場1時間600円位取るところ、どちらも無料です。そしてなによりも寛大なのが、本堂内大殿に気軽に入ることができ、阿弥陀三尊や法然上人像を近くで観られ、さらに写真撮影まで禁止していないところでしょう(浄土宗は臨済宗などより開放的と言われています)。

この光明寺はいろんなロケにも使われ、古い映画では、有名な「狂った果実」、50代の方には有名な「おれは男だ!」、大正浪漫な鈴木清順作品「ツィゴイネルワイゼン」、北野映画「HANA-BI」、最近ではドラマ「最後から二番目の恋」にも登場します。

ちょっと緑が少なく山に包まれた感がないのが難点ですが、人に慣れた猫もいますし、桜の季節やお十夜の境内は魅力的なので、一度訪れてみてはいかがでしょう。

●光明寺
http://komyoji-kamakura.or.jp

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ホームページ+ELPH+ studioを更新し、素材、毎月のロック等を追加更新しました。詳細は、+ELPH+内「+What's New」を御覧ください。

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2015年01月09日

大阪都市景観の復元

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(c)大阪都市遺産研究センターHP から引用


大正時代の大阪芝居町をCGで復元した画像・映像を、関西大学の大阪都市遺産研究センターのHPで公開しています。

「大正時代の芝居町をCGに 関西大、にぎわい再現へ」という朝日新聞の記事から知ったのですが、なかなか興味深い復元になっています。

古いものはCGにありがちな空気を感じないチカチカした、いかにもデータ入力で描画した感があるのですが、新しいものはCGの平面感が改善され、カスミ表現が加えられたことで空間が出てリアルさが増しています。特に動画の「浜側(道頓堀川)から芝居小屋へ編」は風情も感じられ、もっと大きなサイズで観てみたい”作品”になっています。

●大阪都市遺産研究センター
http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/osaka-toshi/
●可視化プロジェクト - CGによる大阪都市景観の復元
http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/osaka-toshi/visual00.html

●アサヒ・コム:大正時代の芝居町をCGに 関西大、にぎわい再現へ
http://www.asahi.com/articles/ASGDB0243GD9PTIL04T.html?iref=comtop_6_05



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2014年12月23日

イルミネーションとクリスマスソング

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LED時代になり各地でイルミネーションイベントが行われています。ミッドタウンと中目黒の青の洞窟に行ってきましたが、大寒波の時だったので寒すぎてゆっくりできませんでした…。

地元横浜でもいろんな所で行われています。みなとみらいではにぎやかに、山手地区では暖かみのあるイルミネーションイベントを行っています。

●クリスマスマーケット in 横浜赤レンガ倉庫
http://www.yokohama-akarenga.jp

●グランモール公園(こちらは3月までやっています)
http://www.minatomirai21.com/topics/detail.html?shopno=1540

●横浜山手西洋館
http://www.xmas-yamate.yokohama

●アメリカ山公園
http://www.seibu-la.co.jp/mt_america/blog/


信心のない商業主義だけの日本のクリスマスには耳の痛い深い歌詞ですが、クリスマスソングとして最も好きな曲の一つです。

I Believe In Father Christmas - Greg Lake (ELP)




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2014年08月27日

横浜関内・馬車道老舗案内

横浜観光と言えば、山手や元町、中華街、そしてみなとみらいが定番ですが、昔の中心街は関内駅周辺でした。伊勢佐木町は戦前からの繁華街ですし、馬車道から日本大通り-山下公園の間は幕末に始まる開港時の中心地でした。

今は海沿いの山下公園通りや海岸通りに建つ歴史的建造物を巡る程度で、観光ルートからカットしてしまう人も多いでしょうが、歴史があるだけに魅力的な老舗が数多くあります。

そんな老舗の中から、暑い夏が終わり動きやすくなったら、ぜひ訪問してほしいオススメの老舗飲食店をいくつか紹介したいと思います。

●勝烈庵
四角い勝烈(ヒレ)自体も柔らかく美味しいですが、なんといっても大量にかけても濃くない野菜と果物たっぷりのオリジナルソースが最高です。
http://www.katsuretsuan.co.jp
食べログ
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140104/14000146/

●馬車道十番館
古き良きいかにも横浜な喫茶&レストランです。十番館プディングロワイヤルを時々食べに行きます。馬車道はうまく街づくりをすれば魅力的になるのですが、周辺は雑居ビルだらけなのが残念です。
http://www.yokohama-jyubankan.co.jp
食べログ
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140104/14000115/

●泉平
天保年間創業のいなり寿司の名店です。長い棒状の揚げといい甘く濃い味付けといい関東の美味しいいなりです。
http://izuhei.net
食べログ
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140104/14000134/

●サモアール
最近ではいろいろありますが、ここは70年代オープンの東日本では最も古い紅茶専門店です。20年前初めて行った時、自分がしゃれた大人になったような気分になりました。
http://www.samovar.co.jp
食べログ
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140104/14002270/




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2014年06月13日

重要文化財で「プロジェクションマッピング」



ランドマーク横にある、日本最古の商船用石造りドックを屋外スペースとして整備した「ドックヤードガーデン」。そこで行っている「ドックヤード・プロジェクションマッピング」に暖かくなったので観に行ってきました(それでも海近くなので夜は半袖ではちょっと寒いです)。

毎日、19:30 / 20:20 / 21:10の3回、無料で行われています。動く歩道からランドマークへ向かい、スカイガーデン入口の所に整理券発給所があり、そこで希望の時間帯をタッチすると整理券が出てきます。各回500人となっていますが、平日なら希望時間帯の1時間前でも大丈夫だと思います。

プロジェクションマッピングの内容は「THE NEW WORLD」と「YOKOHAMA ODYSSEY」で約13分です。まわりがもっと暗ければもっときれいでしょうが、ランドマークやクイーンズスクエアの明かりを消すことはできないので仕方ありません・・。無料で観られますが、いつ終了するかわからないので、みなとみらい・桜木町に行く機会があれば心に留めておいてください。


●ドックヤード・プロジェクションマッピング開催状況はこちら
http://www.yokohama-landmark.jp/page/event/?all=1#593


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2014年01月11日

狐の聖地

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もともと日本は、いろいろな神や仏が習合した懐の深い信仰の国でした。しかし明治期の神仏分離によって多くの土着な神々が消え人為的に整備され、長きにわたって人々が信仰したものとは大きく変化してしまいました。

それでも民衆に信仰され、根強く生き続けているものに稲荷があります。稲荷神の使いである”狐”は魅力的で、稲荷社に行くと連なる鳥居など独自の世界に浸ることができます。そんな稲荷の中から、日本三大稲荷と、ぜひ行かねば、という魅力ある稲荷をいくつかGoogleマップで紹介します。機会があれば、長く日本人が本来迎えた旧正月(今年は1月31日です)に訪れてみてはいかがでしょうか。


●伏見稲荷
京都市伏見区深草藪之内町68
ここの千本鳥居はやはり圧巻です。日本三大稲荷

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●祐徳稲荷
佐賀県鹿島市古枝乙1855
山の中に作られた狐の御殿です。日本三大稲荷

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●豊川稲荷
愛知県豊川市豊川町1
霊狐塚が圧巻です。こちらはお寺系の稲荷。日本三大稲荷

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●笠間稲荷
茨城県笠間市笠間1
関東ではこちらが日本三大稲荷の一つです。

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●太皷谷稲成神社
島根県鹿足郡津和野町後田409
ここの鳥居もすごいです。

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●元乃隅稲成神社
山口県長門市油谷津黄498
海と鳥居の対比がすばらしい。
-地図に社が載っていませんが「龍宮の潮吹」のすぐそばです-

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東京は、関東大震災と戦争、オリンピック開発、土地高騰で大きな敷地の寺社はほとんどありません…。それでも行ってもいいと思える所といえば、関東稲荷総社の「王子稲荷」としたい所ですが、江戸時代と違い今の王子稲荷は住宅に浸食され敷地も小さくちょっと残念な所になってしまいました。都内でいいな、と思える場所は赤坂御所がバックにひかえるこちらでしょう。

●豊川稲荷東京別院
東京都港区元赤坂1-4-7

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2013年11月25日

暗闇詣りVol.1

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二子玉川に「玉川大師 玉眞院」という知る人ぞ知るお寺があります。パッと見は都会によくあるそれほど大きくないお寺ですが、地下霊場というとても魅惑的なものがあり、一部ではとても有名なスポットとなっています。

高島屋から北に向かい、二子玉川小学校を越え小さな橋を渡り、サークルKサンクスのある交差点を右に曲がり50mほどで寺が見つかります。門などなく門柱のある階段を上るとすぐ本堂です。靴を脱ぎ中へ入ると、独特の空気を持つ世界が広がります。灯明や地蔵菩薩などを眺めながら一巡りして、清浄な気持ちにしてから地下拝観料100円を払い、小さな階段を降りていくと、厳かな空気をたたえた“大日如来様”の胎内を表した闇の別世界が始まります。

私が訪れたときは、後ろを真言を唱えながら真剣に巡っている方がいて、聴覚からも異世界を感じられ、ちょっと怖かった記憶があります。そのためもあって写真を撮る雰囲気ではありませんでしたが、地下霊場の写真を掲載しているサイトがあるので、興味のある方は調べてみてください。

お砂ふみ大祭(5月と10月の21日あたりにあります)の日に行けば、四国八十八ヶ所のお寺の砂が敷きつめられているので、素足で踏むことで四国八十八ヶ所を巡礼したのと同じということなので、お薦めです。


●玉川大師 玉眞院
世田谷区瀬田4-13-3




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2013年08月24日

歴史を見られるニューヨーク

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(c) NYC Grid


私は今昔比較写真が好きで、広重の「東海道五十三次」や明治、戦前の東京や横浜の今昔写真本を探したりしますが、当然そこには一変した風景があるだけで面影探しは山並み程度、ある意味「こんなに変わったんだ…。」と想像を楽しむ感じです。もちろん当時の風景が残り続けていれば感動も大きく魅力的でしょうが、この日本では無理というものでしょう…。

下記サイトで紹介されているのは、ニューヨークの今昔風景です。ほぼ100年前と現在をスライドして比較していますが、驚くのは100年前の建造物の保存率の高さです。日本では、どんなに保護運動や署名があっても60年過ぎると、”老朽化で存続は無理、高層ビルに建て替えます”という発想で、銀座の交詢社、日比谷の三信ビル、同潤会アパートなど多くのアールデコ名建築が消えていきました(よく耐震性を理由に挙げますが、東京駅をはじめ、三井本館、銀座和光など修繕保存して立派に建ち続けています)。

興味深いのは、上から2つ目の写真です。センターの変わらないビルの右横のビルが100年前は黒っぽいビルでしたが、その後の建て替えで、あえて古いセンターのビルとの景観調和を行ってることです。こういうセンスが日本の都市景観を作る立場の人にあってほしいものです。

GIZMODOより
●ニューヨーク、今と昔の写真をピタっと合わせて比較
http://www.gizmodo.jp/2013/08/post_13012.html

元ネタ
●NYC Grid
http://www.nyc-grid.com/home/tag/before-after


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