2022年07月25日

なんともいえないおかしい映画



2013年アメリカのコメディ映画「スティーラーズ(Pawn Shop Chronicles)」を観ました。ある質屋に客としてやってきたダメな3人を描いたオムニバス映画です。

ヴァーノンは、ロウドッグとランディと強盗を計画していますが、ガソリンが必要でショットガンを質入れするためアルトンの質屋にやってきます。
リチャードは、新婚旅行中に金を調達するためにアルトンの質屋を訪れますが、そこで6年前に行方不明となった前妻の指輪を見つけます。
リッキーは、プレスリーのモノマネでドサ回りをしていて文無しとなり、仕方なくプレスリー本人が実際に使っていたという金のメダルを質に入れます。

出ている人がみな短絡的で思慮というものがないダメ人間な映画です。ストーリーの全く違う3話ですが、すべてが同じ時間帯での話で絶妙に絡み合っているのが後半分かります。単純頭なポール・ウォーカー、子供から成長できないブレンダン・フレイザー、サイコなイライジャ・ウッドが観られる映画でもあります。


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2021年11月27日

チャーリーが怖い「ヘレディタリー/継承」


光が降り注ぐ中での異色ホラー映画「ミッドサマー」のアリ・アスター監督による2018年作品「ヘレディタリー/継承」を観ました。こちらは終始不気味で重い空気が漂うホラー作品になっています。

長年疎遠だった母エレンが亡くなります。ミニチュア模型アーティストのアニーはエレンに複雑な感情を抱いていましたが、夫スティーブン、高校生の息子ピーター、人付き合いが苦手な娘チャーリーと共に葬儀を行います。ピーターの奇行や娘チャーリーが鳩の首を切ったり怪しげな絵を描くなど奇妙な出来事が起こり始めます。あるパーティーの日、ピーナッツアレルギーが出たチャーリーを乗せたピーターの運転する車は事故を起こし、チャーリーは首をもぎ取られ亡くなってしまいます。精神が不安定になったアニーはグループカウンセリングにいたジョーンと出会い降霊術を行いますが、家族はさらにバラバラになっていきます…。

よくある悪霊を退散させる系の話ではありません。救いのないというか、平穏な結末にならない”ある継承”が行われる映画です。娘のチャーリー役のミリー・シャピロの存在感がすごいです。エンドロールに流れるJudith Collins「Both Sides Now」の天使的な歌が対極な世界でありながら妙にしっくりくるのが怖いです。




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2021年11月13日

ティラノがネコだったら


恐竜映画の名作「ジュラシック・パーク」のティラノサウルスがネコだったら、というパロディ映像です。観た人なら誰もがわかる名シーンを再現しています。

ティラノサウルスを演じるネコは、オレゴン州ポートランドに住む4歳の猫リジー。クオリティの高い合成で全く違和感がありません。現実に10m越えのネコがいたら恐ろしいのでしょうが、映像は思わず笑ってしまう可愛らしさがあります。

詳細記事
●カラパイアより「猫が熱演。ジュラシック・パークのティラノサウルスがもし猫だったら?」
https://karapaia.com/archives/52307402.html

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2021年10月22日

「歌謡曲だよ、人生は」の蛭子パワー


- 「歌謡曲だよ、人生は」予告編 -

昭和時代のヒット歌謡曲を題材にした、2007年の映画「歌謡曲だよ、人生は」を観ました。曲をモチーフにそれぞれ10分程度の短編オムニバス映画になっています。短いため中には全く記憶に残らない話もありますが、あの蛭子さんが監督した「いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー」は、ある意味傑作です。

先輩社員たちにからかわれ、いじめられているOL良子。そんな彼女を想う同僚の一郎の怒りはついに限界に達してしまいます。職場は突然、新宿中央公園になり、そこで一郎は職場のみんなをぶちのめしていき、血みどろの中、一郎と良子はダンスを始めます…。

ストーリーは単純で、そして展開はシュールで、まさに蛭子マンガの世界です。おそらく受け付けない人には、わけわからない作品でしょう。逆に不条理系ギャグ漫画が好きな人は、その世界観に思わず笑ってしまうでしょう。タイトルとなった荒木一郎の「いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー」という歌もシメの”ゴ〜ゥ”が麻薬のように効いてくる名曲です。

● いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー - 荒木一郎


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2021年08月24日

29歳のままのアデライン

100年以上も生き続けた女性の数奇な運命を描く映画「アデライン、100年目の恋」を観ました。女性向け作品ですがこういった異時代の巡りあい系ファンタジーは惹かれます。

アデラインは、事故で真冬の川に転落し心臓が止まった瞬間雷が落ちたことで蘇生し老化が止まってしまいました。それ以来アデラインは29歳の外見のままとなり、怪しまれないよう秘密を唯一知る娘とも離れ、10年ごとに名前を変え各地を転々として100年以上生きてきました。ある日パーティーで出会ったエリスと恋に落ち、彼の両親の結婚40周年パーティーに向かったところ、彼の父親ウィリアムは驚愕の表情を浮かべ「アデライン」と呼びかけます…。

永遠の若さを手に入れる、誰もが夢見ることですが、自分だけ歳を取らないことは不幸以外の何物でもありません。映画ではそんな苦しさも描いていますが、それぞれの時代の髪型やファッションなども楽しめるポップなロマンスファンタジー映画になっています。



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2021年07月13日

アヴァンギャルドな「狂つた一頁」

1926年(大正15年)に公開された、日本初のアヴァンギャルド映画「狂つた一頁」を観ました。監督衣笠貞之助が横光利一や川端康成などの新感覚派の作家と結成した、新感覚派映画聯盟の第1回作品と言われています。

元船員の男は、精神に異常をきたした妻を見守るため、妻が入院している精神病院に小間使いとして働いています。ある日、娘が結婚の報告に病院を訪れますが、恋人に母が狂人であることを知られたくない娘の気持ちを知った男は、妻を病院から逃がそうとします。しかし男は次第に錯乱し、次々と幻想を見るようになります…。

ドイツの有名なアヴァンギャルド映画「カリガリ博士(1920年)」に触発された、大正モダニズム時代の斬新で前衛的な作品です。難解でちょっと怖い映画ですが、100年近く前の自由な風が流れていた大正時代の凄さがわかる映画でもあります。




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2021年06月11日

サスペンスで変な映画「結婚相談」

円地文子の小説を元にした1965年の映画「結婚相談」を観ました。当時大人気だった芦川いづみが婚期を逸し焦る30歳の主人公を演じた異色作です。

30歳になる鶴川島子(芦川いづみ)は、友人の結婚であせりが生じ、新聞広告でみつけた戸野辺力結婚相談所を訪ねます。果樹園を経営する初老の男・日高を紹介された島子は、父親のような優しさと包容力を感じ、夜を共にしてしまいますが、数日後日高に妻子があることを聞かされます。結婚相談所が狂言見合用の役者を使い相談者をカモにして金儲けをしていることを知った島子は、ヤケになり戸野辺力のいいなりにコール・ガールとして働くことになってしまいます…。

公金横領犯高村(高橋昌也)との関係あたりから、一種異様な世界になっていきます。女所長戸野辺力(沢村貞子)の笑い声、狂人秋宏の母、鎌田夫人(細川ちか子)の魔性感、そしてエンディングのカメラワークと音楽、実験的とも違うホラーやサスペンスの匂いまでするなんとも言えない不思議な映画でした。




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2021年05月15日

白昼夢のような「血のお茶と紅い鎖」


オープニングからすさまじい世界観で始まる、2006年制作のダークなおとぎ話「血のお茶と紅い鎖」を紹介します。

貴族の白鼠の依頼で、カラスとコウモリを融合したような"森の生き物"は人形(女性の死体のような)を作りますが、いざ完成するとその人形が手放せなくなってしまいます。卵が詰められた人形を持ち去る貴族の白鼠、取り返そうとする"森の生き物"。ドクロの顔を持つ小鳥や花、女性の顔の蜘蛛などが登場する奇妙な闘争の物語です。

この作品にはセリフはなく、鳴き声?と効果音、BGMのみという斬新なもので、エンタメ好きな方はついて行けないと感じるでしょう。逆にシュールなものやアングラな世界、ダークファンタジー、アート系が好きな人は、見入ってしまう、そんなストップモーション・アニメーション映画です。



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2021年03月01日

「ブレンダンとケルズの秘密」の背景美


アイルランドの美しいケルト装飾写本「ケルズの書」をめぐる少年修道士の冒険を描く、2009年のアニメーション映画「ブレンダンとケルズの秘密」を紹介します。

9世紀のアイルランド。砦にもなっているケルズ修道院に遠くの島から美しい書物を携えた老人エイダンが「聖なる書」を携えてやって来ます。その書に興味を持った少年の修道士ブレンダンにエイダンはインクの原料となる植物の実を採ってきてほしいと依頼します。ブレンダンは、オオカミの妖精の少女アシュリンと協力し、危険な森で何とか実を採取しますが、ケルズ修道院にもバイキングがやってきます…。

背景の質の高さはまさにアート作品と言ってもよく、動物も含めキャラクターのデフォルメは秀逸です。日本の"アニメ"が好きの人にはあまり評価されないかもしれませんが、アーティスティックな"アニメーション"作品が好きな方にはお薦めです。



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2021年01月27日

妄想と狂気の蟲

「エクソシスト」のウィリアム・フリードキン監督による、妄想と狂気の世界を描いた「BUG/バグ」を紹介します。

息子を亡くし心に傷を負ったアグネスは、仮釈放された元夫の暴力から逃れるためにオクラホマ州の安モーテルで暮らしています。そんな中、彼女は辛い過去を背負うピーターという男と出会います。目に見えないほど小さな“虫”の存在に異常な警戒心を持つピーターは、モーテルの部屋から虫を駆除しようと躍起になりますが、彼の言動は徐々に異常性を増していき、アグネス自身も感化されていきます…。

イカれていく後半の2人を観て思ったのが、どんなに周りが相手に真実を伝えよう、心を開かせようと努力してもイカれてしまった人には通じない、という虚しさと、イカれた人は決して自分が間違ってると疑問を持たない頑なさ、そしてそれに洗脳され染まってしまう恐怖です。これはテロ思想=極右・極左思想、カルト宗教にも通じる恐怖です。もし自分の身近な人がこんな状態になったら…考えるだけでゾッとします。



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